2010年3月1日

照明の日 レポート

劇場スタッフ・松本です。

1/27に行われた「照明の日
劇場スタッフ内での、記憶照明卓 smart fade の使い方勉強会がベースでしたが、外部からの参加者も9名。
新型LED灯体のデモンストレーションに来た業者さんとの話も弾み、盛況のうちに終わりました。
遅くなりましたが、その様子を。

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smart fade の使用方法は、劇場スタッフが説明書から抜粋した簡易マニュアルをベースに実際に操作しながら説明、参加者にも実際に操作していただきました。

参加者のツイート
http://twitter.com/hyonco/statuses/8275546245

基本レクチャー、記憶卓操作の時間、自分が業者さんとデモストの準備していたため、あまり画像がありません。
簡易マニュアルは、劇場利用の際にはご利用いただけます。
さらに推敲して完成度の高いものになったら、このブログにもアップ出来ればと思っています。

公式の説明書は、翻訳であることもあってか、割と分かりづらいんですよね。
まあ、舞台照明の知識・現場感覚があって、英語に堪能で、日本語の表現力も高い人なんてなかなかいないので無理もないところですが。
そもそも原語のままでも決して日本人にとってわかりやすい説明書ではなさそうです。
文章表現上にも文化の違いがあったり、同じ舞台照明とはいえ、常識が異なったりもするでしょうね。


後半では、新型LEDローホリ、
「ライブギア Power Mix ROXCYC MODEL J」(まだメーカーページにも商品情報はなく、新着情報でのみ軽く紹介されてます)
http://www.livegear.co.jp/news/topics.cgi

のデモンストレーションもありました。
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これ、感動的に小さく細く熱量小さく明るかったです。

商品スペックとしては、高さ7mまでのホリゾントを照射することが可能とのことで、王子小劇場の4.9mの高さでも、その効果を感じることが出来ました。
LEDはBGRとアンバーとクリアー(色温高め)。
カラーチェンジ出来る点、そもそもLEDはホリゾントライトにうってつけだったと思えます。
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消費電力少なく、省スペースで設置出来るのは、まさに小劇場向き。
王子小劇場以外でも導入したらよさそうな劇場さん、たくさんありそうです。

まだデモで使われた現場の数も数えるほどしかなく、導入している照明会社もないそう。
どこが最初に導入する
か?
王子小劇場も検討中。他の劇場さん、照明家さん、などみなさんどうでしょう?

縦にしてアクセントにしたり、色々使えそう、遊べそうです。


あと、業者さんとの雑談・情報交換や、レクチャーの中で出たマメ知識など
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■LED灯体特有のデメリットとしては、影がいくつも重なって出るということがあるが、これを照明業者・技術者さんの間では、レインボーシャドーと呼ぶそう。
「Power Mix ROXCYC MODEL J」ではかなり低減させるよう努力しているが、やはりありはする。
機材によってはLED灯体でも、ほとんど出ないくらいのものも開発されているそう。

※舞台美術家としては、上手く使えば必ずしもデメリットではなく、面白い効果として使えるのかも
?と思いました。

■ROSCO(他のスモークマシンでも多分同様)、のジュース(専用液)を水で薄めて使うことによって、煙が出るのをキレよくストップさせたり、薄く出す、というテクニックがある。
また、使用後の洗浄として、しばらく水のみで水蒸気を噴くと効果がある。(ただし、適度に定期的使用・メンテナンスしないと錆びるおそれもあり。)

■「Power Mix ROXCYC MODEL J」の電源ケーブルは、本体側のコネクタがスピコン規格(主にスピーカーケーブルのコネクタとして汎用)。他にもLED灯体で割と普及してきているとのこと。
100W程度だからということもあるが、スピコンが電源コネクタとして使えるということ。
抜けにくく、丈夫(C型なんかより、よほど)なので、もっと大容量流せるとよいのだが。

■劇団四季が新しくつくる劇場で、照明をすべてLEDにしているということを聞く。
現在、巷で目にするLED灯体はPARなどフォーカシング出来ないものばかりなので、そこのところどうしているのだろうか?と思っていたが、松下電工から、フォーカシング出来るLED灯体が出たとのこと。
LED灯体は、まだまだ初期投資に予算がかかるが、消費電力も少なく電源容量も少なく済むので、今後新しくつくる劇場では検討しない手はないだろう。

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